グリフィン

きくちゆみさんの見解 菊池誠さんの見解 その他の方の意見
日本人のほとんどの方は、グリフィン博士がどんな方でどんな仕事をされてきたのか知りません。911事件の公式説に対していち早く疑問の声を上げたThe New Pearl Harbor(邦訳『911事件は謀略か』)は米国ではベストセラーになりましたが、その後も勢力的に調査を続け、同テーマでの著作が8冊あります(これらも、その他の彼の専門の著作もほとんど日本語になっていません)。 知っているのは、グリフィンが神学者だということくらい______________ たぶん、知るに値するほどではないからではないか。こちらを参照。
グリフィン教授は『The NEW PEARL HARBOR』の中で(引用は訳書から)
数人のFAA(連邦航空庁)の航空管制官が9月11日のみに極
度の無能力を露呈した
NMCC(国家軍事センター)とNORAD(北米航空防衛司令部)
の担当官たちも9月11日に限って無能力を露呈した

と航空関連の政府機関が「9月11日のみに」「9月11日に限って」無能だったというが、毎月毎月だか毎年毎年だかの頻度で911並みのハイジャックが過去起こり、2001年9月11日以外はそのすべてを見事解決していたというのか。 何と比較して判断しているのか。アメリカでは1日4機の、しかも自爆ハイジャックがそんなに始終あったのか。 こんな完全な事実無根を平気で書く人が高評価を受けることに問題があるのかもしれない。

特に、米国政府の911調査委員会報告書を丁寧に読み、1つ1つ反論した『9/11 Commission Report - Ommissions and Distortions』やポピュラーメカニクスに対する批判『Debunking the 911 Debunking』は、「調査報道」のお手本となるような見事な仕事で、私のグリフィン博士に対する信頼には今の所、変化がありません。 Skeptic's Wikiから、

グリフィン氏が来日して真相究明した際の内容についての引用。 ここに書かれていることが真実なら、911真相究明運動はやはりトンデモだということになりそうだが、そうでなければ明確な反論が必要ではないか。

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<人民新聞で指摘されたグリフィン博士ら911真相究明運動側の主張の問題点は以下のようなものである。

  • ペンタゴンに突入した77便の残骸について

77便の機体の残骸はインターネット上でいくらでも写真を見ることができる。ところがグリフィン博士は、これらの残骸はアメリカ政府側の人間が置いた「ニセの物証」だとしている。しかし、これは仮説を前提とした推論であり、具体的な証拠は示されなかった。このような主張がまかり通るようであれば、事実確認作業そのもの が無意味になる。

  • ペンタゴンの穴

911真相究明運動側は従来「ペンタゴンの外壁に開いた穴は直径約5メートルであり、旅客機と比べて小さすぎる」と主張してきた。ところが、この穴とされるものは2階部分に開いたもので、一階部分は消防車の放水により隠れて見えなかったので、この主張は初期の間違いとして、グリフィン博士は取り下げた。

  • 3階のモニター

突入現場近くの2階と3階においてあった木製の机やパソコンモニターが損傷してないのはおかしい、と911真相究明運動側は従来主張してきたが、本当は4階と5階であったことが判明している。ペンタゴンの穴もそうだが、こうした間違いは以前から指摘されていた。真相究明と言いつつやっていることは、写真を見て適当なこ とを言っているだけだということがわかる。フォーラム当日も人民新聞編集部が指摘するまで、真相究明側からこれらの間違いについてなんの説明もなかった。


人民新聞編集長山田洋一氏の言葉を一部引用しておく。

真相究明派は、公式発表の矛盾点を突き、批判するレベルでは、「正しい」のだが、
「何が起こったのか?」を言い出した途端に、無理な推論や解釈をせざるをえず、真
相運動批判派からの批判に晒され、自ら墓穴を掘りつつあるとの印象を持った。事実
の調査と説明責任は米政府にこそある。真相究明派は、わからないことは「わからな
い」と率直に表明する方が、信頼を得られるのではないか。

そして最後に次のように述べている。

最後に今回のイベントを通して、私は、真相究明派の主張のすべてを自信を持って紹介
することはできなくなったことを率直に表明したい。


グリフィン博士は、以下のようなトンデモ論をフォーラムで展開した。

  • WTCの制御解体にはナノテクノロジーを応用した「スーパーサーメイト」が使用された。
  • ペンタゴンに突入したのは77便ではない。乗員乗客の遺体はペンタゴンでは発見されていない。
  • ハイジャック機からかかってきた電話はすべて音声合成技術によって捏造されたものである。

グリフィンの講演は「9/11 Truth Hits Japan」(The Corbett Report, 03 November, 2008)でダウンロードできる。「David Ray Griffin - Afternoon Lecture」(mp3)の58分30秒ぐらいのところから、グリフィン博士のスーパーサーメイト(super thermate)に関する説明を聞くことができる。「thermate」(サーマイト、テルミ ット)と「thermite」(サーメイト)は別物。グリフィン博士によるとサーメイトには、『鉄の融点を下げるために硫黄が混ぜてある』とのこと。ナノテクノロジーによって微粒子状にされたスーパーサーメイトだと、通常のサーメイトの10倍くらい威力が増す(グリフィン博士もよく知らない)とのこと。

こうしたグリフィン博士の主張に対して聴衆から笑いが起こり、司会兼通訳のきくちゆみ氏が『なぜ笑うんですか? あなたたち、専門家ですか?!だけど、笑うのは失礼じゃないですか!』と怒り出す様子も録音されている。「犠牲者に失礼でしょう!」という聴衆(?)の声も録音されている。

1時間4分あたりのグリフィン博士の発言によると、スーパーサーメイトはゾル・ゲル状でペンキのように薄く鉄骨に塗ることができるらしい。もともとは液体で乾燥すれば、いつでも点火できるとのこと。なんとも都合のいい話だ。

グリフィン博士の主張がいかにバカバカしいものか、はっきりわかる。スーパーサーメイトなどという実在するかどうかもわからない超兵器が使われたというのは、純粋小型水爆が使われたと主張するのと同程度に信憑性がない。

ロジャース氏はペンタゴンから77便の乗客の遺体も見つかっていることを問いつめると、グリフィン博士は呆れたことに「病理センターに遺体が現われたが、どこから運ばれたかは不明だ」との見解を述べた。

さらにロジャース氏が「Firefight」の373ページを引用し、座席にシートベルトで繋がったままの遺体がペンタゴンで目撃されていることを示すと、それでもグリフィン博士は、たった2人の証言なので信用できない、とした。もし、グリフィン博士の主張が正しいとすると、77便の乗客はペンタゴンとは別の場所で殺され、しかもその遺体は航空機事故で死亡したように見せかけるため損壊・加工して検死官のもとに運ばれてきたことになる。これが事実だとすると恐ろしいことだが、その根拠は一切示されていない。

乗客からかかってきた電話が音声合成技術により捏造されたというのもばかげた主張である。電話はハイジャックされた旅客機4機すべてからかかってきているので、かなり大規模な電話捏造部隊が存在したことになる。グリフィン博士は自著「Debunking 9/11 Debunking」の中で、音響スタジオのような施設で音声の捏造が行われたとしているが、そうした施設が実在したという証拠は一切ない。

音声合成をするにしても、本人の音声サンプルが必要になるだろうし、リアルタイムで通話中にそうした合成が可能かどうかも不明だ。さらに、捏造だということが肉親にもばれないように、プライベートな事柄まで事前に調査しておかなければならないだろう。

乗客からの電話はその肉親が聞くことのできた最後の言葉だったのである。グリフィン博士はそれをろくな根拠もなしにデタラメだったと主張している。つまり、その時、彼らが感じたことや、その行動のすべてを否定しているのである。