お勧めの資料

提供: 911事件を検証する公開討論会Wiki
2011年3月9日 (水) 01:42時点におけるEditor (トーク | 投稿記録)による版

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索
きくちゆみさんの見解 菊池誠さんの見解 その他の方の意見
参考になる書籍

●陰謀説の本よりも先に読むべきもの: "The 9/11 commission report"(原文はこちらから入手可。日本版は抄訳の「911委員会レポートダイジェスト」)。ざっとでいいので、これに目を通すことからしか、議論は始まらない。これ以前に政府機関から出された「嘘の見解」(特にFAAとNORAD)はこの委員会レポートで訂正されているので、「公式説」という言葉を使う際には注意が必要

●委員会報告への補足として重要なもの: "The Ground Truth"(FAAとNORADの通信記録など) "Without Precedence"(委員会による調査の経緯など)

●陰謀論を気にせずに読むとよいもの:「倒壊する巨塔」(911に至る経緯) "Firefight"(ペンタゴンでの消火・救出作業の記録)

●陰謀論批判: "Debunking 911 Myth"(Popular science誌によるもの) 「陰謀論の罠」(日本語でのもっとも徹底した文献) 「ニセ科学を10倍楽しむ本」「検証 陰謀論はどこまで真実か」(普通程度の興味の人にはこの2冊のいずれかで充分。911陰謀論についてコンパクトだが的確な記述。前者は子供にも読めるように書かれている)

「フォールアウト 世界貿易センタービル崩壊は環境に何をもたらしたのか」

ファン・ゴンザレス著 岩波書店(2003)

WTC崩落で、どのような有害物質・化学物質が撒き散らされたかの詳細を知ることができる好著。 ベンゼン等、白血病の原因となる物質が大量に放出されていた事実も明瞭に記されいる。 純粋水爆だの放射性物質がどうのと言い出す前に、こういう本が訳され刊行されている事実をちゃんとチェックすべきだろう。

未訳の本もさることながら、911関連書(陰謀論ではないもの)を読んだことがないかたも多いと思うので、そういうかたはまずは『9/11委員会レポートダイジェスト』を、そして背景については『倒壊する巨塔』(ローレンス・ライト)を読んでおくといいと思います。陰謀については『陰謀論の罠』(奥菜秀次)で。
文芸社から「検証 陰謀論はどこまで真実か」という本が出ました。

いろいろな陰謀論について、その信憑性を検討したというものです。 911については阪大の長澤さん(Skeptics' wikiの人)が書いています。テーマが多岐にわたっているので、911を始め、どのテーマもたかだか10数ページしか割かれてないのですが、こと911に関する限り、これに書かれている話くらいでもう充分なのではないかという気がします。

参考になるサイト

日本語で読めるものとしては、以下の2つのサイトが重要。これと「陰謀論の罠」で陰謀論批判はおおむね尽きるのではないか

分解 『911 ボーイングを捜せ』 : 「ボーイングを捜せ」「ルースチェンジ」「ZERO」など、陰謀を主張する映像作品の内容を詳細に検証している。映像作品を見る前に読むことを薦める。その他にもLoose Change vs. Popular Mechanicsの抄訳やさまざまな疑問点の検証が行われている。

Skeptic's wiki : 超常現象や代替医療なども含めた懐疑論のサイトだが、911陰謀論も大きく扱われている。

911事件に関する私の立場を明確にしておきます

(みんな、いっぺん、「真っ白」になってくれないか?)

ベンジャミンさんが書いた初期の911の本はごく普通で、まともです。元々フォーブスのアジア支局長ですから、ジャーナリストとしてあの事件に興味をもったのですから。ただ、最近の彼の本は私でも理解が・・・・ちょっと難しいかな。

彼のファンも多く、彼の講演会はたくさんの人が集まるのも事実です。彼の911事件の本の中でも最初の2冊『暴かれた9.11疑惑の真相』『911テロ捏造』は、日本でこの問題を真正面から扱った比較的早い時期の書物で、内容もよく調査され、整理されていると思います。その後、『暴かれた9.11疑惑の真相』は文庫本にもなり、ウェッブ本も発売されていますね。

政府機関が調査に非協力的であったことや一部の証言は拷問によって得られていることなど、調査にまつわるさまざまな問題点は、The Ground Truthに当事者の視点で詳しく書かれていますので、興味のあるかたはお読みになることをお薦めします。この本は陰謀説に立つみなさんもいっとき「真実が明かされている」と色めきたって、大きな話題になったものです。基本文献のひとつと言っていいでしょう。 「ポピュラーメカニクス」のことが言及されていたので、

Loose Change vs. Popular Mechanics という菊池誠さんのブログ記事を紹介しておく。 <この討論はLoose Changeの息の根をほぼ止めたものとして知られているので、誰か日本語訳してるかと思ったが、ざっと検索した感じでは見つからなかった。そこで、面白いところを3箇所ばかり、意訳しておく。全体のごく一部だ。きちんとした訳がどこかにあれば、ご教示いただきたい。> とのこと。

ともに全部応えられるかはわかりませんが、ここここのサイトには、私たちがこれまで積み上げてきたものが、整理されて展開しております。ご参考になさってください。ここ数年の研究の集大成です。

<アメリカ政府機関の人々はもちろん、航空関係者も科学者達も、この「主翼激突跡に生える草」については、目も耳も口も、完全に閉ざしています。むしろ、無傷で残っている草があることの方が自然だと私には思われます。全ての草が根こそぎ取り除かれるには、翼が鍬のごとく地面にめり込む必要があるでしょう。つまり、飛行機が真横から墜落する必要があることになります。 スコップを刀のように構え、右肩上方から左足前に向かう要領で地面を斜めに切った場合、スコップが切った周囲の草は結構残ります。 あまりにも当たり前だったので、航空関係者も科学者達も特にいうべきことはなかったのでしょう。>

「WTC制御解体説」については、米国の建築家とエンジニアたち千人以上が、火災と飛行機の衝突の衝撃だけでは崩壊はありえない、コンクリートがパウダーになり、鋼鉄が溶けて何週間も地下の深いところで燃え続けていることはありえない、ことを指摘していますが、「コンクリートが微粉末になって、何キロにもわた ってとび散ったことた(雪のようにローワーマンハッタン中に降り積もった)こと」と「3週間たっても鋼鉄が溶けていた」ということを、どう理解されていますか?

英語ですが、ここに建築家、エンジニアらの主張がまとめられています。消防士たちの見解もあります。

「ペンタゴンに衝突したのはボーイングじゃなかった」という説に関しては、パイロットや軍人の911真相究明グループがボーイング757ではあのような航路でペンタゴンに突っ込むことが不可能であることを示しています。

パイロットの911真相究グループには、ペンタゴンに突っ込んだのが民間旅客機のボーイング757ではありえない、ことが詳細に書かれています。

また、最近できた軍人の911真相究グループも、軍用機しかペンタゴンに近づけないことや、あのような曲芸飛行ができないことを指摘しています(なので、ペンタゴンに突っ込んだのはアメリカン航空77便ではありえない、と主張)。

あの厳格なノーム・チョムスキーでさえ、「911をアルカイダがやった証拠は無い」と言っています

私見ですが、アメリカ政府の関与があったとしても、ごく一部ではないかと思います。政府首脳の当時の発言を注意深く聞いていると、ペンタゴン上層部にはかかわっている人がいる可能性が高く、ブッシュ大統領はほぼ何も知らないであろうと思います。より深くかかわっているであろうと思えるのは、例えばノーマン・ミネタ運輸長官(当時)などとつじつまが合わない発言をしているチェイニー副大統領です。また、ラムズフェルド国防長官も、事件の当日、米国防総省のトップとしては不可解な行動をされています。

今では法律家グループも911真相究明に加わっています。

蓋然性と現場の物的証拠(たとえばWTC周辺の粉塵の中にあった軍事用テルミット=テルマット、または”サーメイト”の存在)では、どちらが優先しますか?

水爆説=トンデモ論、と判断する情報を持っていません。私にはわからない、調べ用がない、というだけです。「純粋水爆」が使われたという説(リチャード・コシミズさんらが「独立党」が主張)、については、純粋水爆が何かも私にはわかりません。 困ったことに、彼らの「純粋水爆説」に賛成しないと、すぐに「スパイだ」「工作員だ」と言われるのです。そういう人とは、たとえ考え方が似ていても(911事件の公式説を疑っているところは同じ)、協力関係ができません。 ただ事件後、周辺でガン患者・ガン死者が急増、という事実はあります。それが何によって起きているのかは調べる必要はあるでしょう。そして、米国環境庁EPAが早々と現場付近の空気について「安全宣言」をしたのは、非常にまずい対応です。

米国政府(FBI、国務省のビザ担当官)職員などの証言が重要です。これまでありませんでした。

9.11を米政府(あるいはオーナーなど)が自作自演したという説の「見かた」については、拙著『科学と神秘のあいだ』(筑摩書房)で詳述しました。スティーブン・ジョーンズについても、思うところを書きました。また、『おかしな科学』(楽工社、共著)でも取り上げています。香山リカさんとの対談「信じぬものは救われる」(かもがわ出版)でも少し語ったと思います。興味のあるみなさんに手に取っていただければ幸いです。たぶん、図書館にもどれか1冊くらいあると思います。 奥菜秀次『陰謀論の罠 「911テロ自作自演」説はこうして捏造された

2007年に出た本だが、きくちゆみさんが、<ベンジャミンさんが書いた初期の911の本はごく普通で、まともです><中でも最初の2冊『暴かれた9.11疑惑の真相』『911テロ捏造』は、日本でこの問題を真正面から扱った比較的早い時期の書物で、内容もよく調査され、整理されていると思います>としたこの2冊の本はもとより、「ボーイングを捜せ」「ルース・チェンジ」も含めた陰謀論DVDも含めて、批判の対象にしている。

事件直後の写真もついていて、<WTC倒壊は仕掛けられた爆薬が原因><ペンタゴンに突っ込んだのはミサイル>など、いまでも流布されている911陰謀論の主張に対して、検証・批判が詳細かつ網羅的に書かれている。 第2部では、<9.11テロは「新しい真珠湾」>と言われていることに関わって、真珠湾攻撃は「アメリカは日本軍による真珠湾攻撃を知っていたにもかかわらず、それを放置した」という陰謀説に反証していて、これも興味深かったが、主題のユダヤ陰謀論にもかかわって。   奥菜さんの考察の結論は、 <(5)「9.11陰謀論」のつくられ方>142~152ページ にまとめられているので、細かな陰謀論よりも根幹の問題を把握したい方は、この10ページ程度に眼を通せばいいかと思う。 ここから、引用していく。

<もともと、陰謀論というのは、それをつくる業者がいる。要するに、陰謀論メーカーである。これまで紹介してきたような『ボーイングを捜せ』などのDVDをつくった人々が、このメーカーである。そして、このメーカーがつくった作品がよければ、陰謀論はあっという間に広まるわけで、これを広めている人々は、大別すると2つに別れる。 1つは、すでにこの世界にどっぷりとはまり込んでいる、いわば陰謀論信者とも言うべき人々。彼らにとっては情報の真偽などどうでもよく、それらしきものならなにもかもが「世界政府の陰謀」「ユダヤの陰謀」「300人委員会の命令」に早変わりするので、陰謀論メーカーは大助かりなのである。 彼らは、陰謀論メーカーの陰謀を暴くことより、陰謀論メーカーがつくり出したありもしない巨大な陰謀を暴くことに熱中して、陰謀論を広めてくれるからだ。もちろん、彼らのなかには意図してそうしている者たちもいるだろうが、多くは意図せずに陰謀論プロモーターとなっているのだ。 そして、もう書くまでもないだろうが、日本には陰謀論メーカーはおらず、いるのは陰謀論プロモーターばかりなのである。   陰謀論メーカーの手口を整理してみれば......

では、ここで、陰謀論メーカーの手口、そのフェイクの手法を整理してみよう。今回の9.11陰謀論では、ざっと数えただけでも、次のような手法が使われていた。

①証言をトリミングし改竄する。特定少数の証言のみを紹介する。 ②写真・映像の説明を事実と変える。自説に都合のいい物証のみを紹介する。 ③状況が大きく異なる同じ事象において「違う結果が出るのは当たり前だ」と言わず、「同じ結果が出ないのは陰謀だ」と言い張る。 ④事象の背景を説明せず、おどろおどろしく伝える。 ⑤扱うテーマは大きいほどよく、自らの手法は小さな嘘の積み重ね、そうすればインチキがテーマの陰に隠れ見えにくくなる。>

以上のように、<陰謀論メーカー>と<陰謀論プロモーター>がいて、その手口が説明されていてるわけだが、さらにトンデモなことは。 <こうしてみると、9.11陰謀論者の手法は、ホロコースト否定論者とのそれに酷似している。>とし、<実際、彼らは知らず知らずのうちにホロコースト否定論者にマインド・コントロールされているのだ>とし、具体例として、<『アメリカン・フリープレス』The American Freepressというマイナーな週刊新聞>などを挙げている。 <『アメリカン・フリープレス』は、人脈的にも手法的にも反ユダヤ主義メディアの後継者>だとのこと。 ホロコースト否定論が裁判で敗北するなどで、<形成不利となったホロコースト否定論者らは姿を変え、その反ユダヤ政治活動を再開した。それが、911陰謀論の大攻勢なのだ。>ということだ。

そんなことだから、911テロはユダヤの陰謀だとかいうネタがネット上にたくさんばらまかれているのだろうか。

菊池誠さんはジョーンズ博士のことをご批判されていますが、ジョーンズ博士は911事件のWTCの粉塵を分析して、出てきた物質について科学論文を書いています。ぜひ、科学論文で対抗していただきたいです。

残念ながら、私は科学的なことには素人です。私がわかるのは、ある政治家(チェイニー副大統領)と別の政治家(ミネタ運輸長官)の発言の間にある嘘(あるいは、矛盾)や政治家の発言とマスコミの報道にある矛盾などです。それらについては、『9/11の矛盾』という本にまとめてありますので、菊池誠さんにも(他の方も)ぜひご参考にしていただければ、と思います。

日経アーキテクチュア2008年10月27日号」にNIST報告書の概要が日本語で書かれていますので探してみてください。時期的に最終報告のひとつ前のバージョンかもしれません。WTC7についても最終報告書が出ています。一度目を通されることをお薦めします こちらは、911事件に関して今分かっている事実、分かっていない点などがよく整理されている。

真実を追究するというなら、上記のような明らかとなっている事実をベースにする必要がある。

なお、911陰謀論の主張の詳細を知るには、その種類や両立場のリンク集も含めてこちらが参考になる。

「ルース・チェンジ」の製作者とポピュラー・メカニクス誌の編集者が行った公開討論をご紹介します。すでにご存知のかたも多いと思いますが、日本語訳をしてくださっているサイトがあります(「ルース・チェンジ」そのものについての詳細な検討もあります)。先に紹介した「ZERO」検討サイトと同じところです

ぜひともこれ全文を読んでいただきたいのですが(お読みになれば、「ルース・チェンジ」の内容が日本版公開以前に論破されていたことが理解できると思います)、今ここで紹介したいのはポピュラー・メカニクス誌編集者が真っ先に口にしたこの言葉です

...............................................

ジェイムズ・メグス: えーとね、このビデオクリップは本当に興味深いものだと思います。なぜなら、この映画がいかに巧妙に製作されたかを、いかに強く感化させるかを示しているからですが、それは一連の未解決の問題のようなものを問いかけ、背後で薄気味悪い音楽を流すとね、あたかも誰かがこれらの事実を隠蔽しているか のように聞こえるわけです。実際には、これらのすべての疑問については答えがあるんですが。

..............................................

「背後で薄気味悪い音楽を流す」のがいかに効果的であるかは、この時点ですでに指摘されているわけです。

ですから、もし本当に真実を追究するという目的で作られた映画であれば、できれば余分な音楽のないバージョンが望ましい。そうでないのはプロパガンダであるということです。 このあたりのことを事前に知っておくのはいいことでしょう また、音楽のない公式バージョンが存在しない状況下で、さて一般の人はいかにして「音楽という余分な情報をしたらどうなるか」を知ることができるか、それは難しいところです。

【山本弘『ニセ科学を10倍楽しむ本』(楽工社)】

で、ニセ科学の1つとして、911事件陰謀論について言及がある。 (294~302ページ) 部分的に引用しておく。


■WTCを爆破解体するのに、<どれだけの爆薬が必要か?> <パパ「シカゴにあったハドソン.デパートが古くなって爆破解体されたときには、1233kgの爆薬と、それに添加するための10.9kmのケーブルが必要だったそうだ。 12人の作業員が、24日かけて、ビルの中の1100箇所に爆薬をしかけたんだ。 ハドソン.デパートは33階。 それに対してWTCは110階だから...」

夕帆「とにかくすごい量の爆薬とケーブルが必要ってことね!」

パパ「それをビルの何千箇所にもしかけていったことになる。 コンクリートの柱にドリルでガガガガガッと穴をあけて、爆薬を詰めて、それを何十kmもの長いケーブルでづないでいって...... もちろん、WTCには毎日、何千人という人が働いているんだよ。 誰にもきづかれずにそんな工事ができると思う?」

夕帆「無理!(笑)」

パパ「陰謀論者の中には、鉄骨を切断するのにナノマーサイトという新発明の物質が使われたと主張する人もいる。 でも、ナノマーサイトの実物を目にした者はだれもいないし、そんなものが本当にあるかどうかもわからないんだ。  たとえそんな物質があったとしても、110階もあるビルをこわすのに何トンも必要なのに代わりはない。 鉄骨を切断しようとしたら、柱をおおおっているコンクリートをはがして、鉄骨を露出させなきゃいけないし......」

夕帆「やっぱり無理ね。絶対に気づかれるよ。 だいたい、なんでそんな面倒なことしてビルに爆弾しかけなきゃいけないの? 飛行機をぶつけるだけでいいじゃない?

パパ「中学生でもおかしいってわかるよね(笑)。 そうした陰謀をたくらむ悪人の心理になって考えてみれば、バレる危険がやたらに大きいうえに実行する意味のない作戦なんて、やるわけがないよ」

夕帆「そういう説を信じちゃう人って、他人の立場になって考えるということができない性格なのかな?」>

■ペンタゴン攻撃でも、<ひきょうなトリックを使う陰謀論者> <パパ「それに現場からは、ボーイング757機のエンジンや車輪の一部をはじめ、乗員乗客の遺体や遺品がたくさん発見されているんだ。 遺体はDNA鑑定によって、たしかに乗客のものであることが判明している。」

夕帆「陰謀論者はどう説明しているの?」

パパ「本物のアメリカン航空77便は、どこかの軍事基地にでもこっそり着陸させられて、乗員乗客は全員殺されて遺体を焼かれた。 その黒こげの遺体を、何者かがこっそりペンタゴンの現場に持ち込んでばらまいた......というんだ」

夕帆「回りくどい!(笑) それだったら旅客機をぶつけたほうが早いじゃない。 何でミサイルを使わなきゃいけないの?  ミサイルがとんでくるところをだれかに見られたら、一発でウソだってバレちゃうじゃない」>

■でも、<陰謀論者はまちがいを認めない> <パパ「ほかにも陰謀論者は、まちがったことをいっぱい言っている。  たとえば、WTCがくすれ落ちたのは、大型旅客機が衝突したことによるダメージに加えて、ジェット燃料に火がついてはげしい火災が起きたためだ。 何時間も続いた火災で、鉄が熱くなってやわらくなったために、ビルの重みをささえられなくなったんだな。  ところが陰謀論者はこう言っている。 『鉄の融点(固体が溶けて液体になる温度)は1535度だ。ジェット燃料の燃える温度は1200度だから、鉄が溶けるはずがない』......  これはまったくデタラメな説だ。 ビルがくずれおちるのに、鉄が融点に達する必要なんかない。 温度が上がると金属はやわらかくなる。 鉄の場合、500度ぐらいになったら、強度はがた落ちになって、変形しはじめるんだよ。」

夕帆「だれか陰謀論者にそれを教えてあげないの?」

パパ「言ってるよ、何年も前から。 でも陰謀論者はそれに耳を貸さない。 そんな反論なんかなかったかのように、『鉄が溶けるはずがない』と言い続けているんだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・

夕帆「がんこな人たちだなあ(笑)」

パパ「ほかにも、911陰謀論者はいろんなことを主張してるんだけど、それらはいずれも事実じゃなかったり、根拠がなかったり、科学的にまちがいだということがわかっている。 まさにニセ科学だ」

夕帆「どうしてまちがいを認めないのかな?」

パパ「きっと彼らにとって、真相の究明なんかどうでもいいんだろう。 アメリカ嫌いの人たちが、アメリカ政府への悪口を流し続けたいだけなんじゃないかと思えるね。  ぼくもアフガン紛争やイラク戦争が正しかったとは思わないけど、だからと言って、明らかにまちがっている 説を流しておおぜいの人をだます行為は、断じて正義とは言えないだろう。 どんなことでもそうだけど、真相が本当にしりたいなら、まちがいとわかったことは撤回するのが正しい態度だ」>

最後には、<ニセ科学にひっかからないための10箇条>を上げている。 ・話の出どころを確認する。 ・誰が言っているのかを調べる。 ・キーワードに注目する。 ・反論に目を通す。 ・数字に注目する。 ・理屈で考えてみる。 ・実験をやってみる。 ・自分の目を疑う。 ・願望と事実を区別する。 ・正しい科学知識を身につける。

諸々の社会問題を議論する上でも重要だろう。

(上へのコメント)『ニセ科学を10倍楽しむ本』の著者・山本弘氏は科学の素人。

たとえば、小説家のパパと中学生の夕帆ちゃんがツインタワーへの秘密裏の爆発物の設置方法を思い付かないということを、「制御解体説はニセ科学だ」とする根拠としている(このwikiでも引用されている)。しかし、「彼らがそれを思い付かない」ことと「不可能である」ことは違う。この辺は素人ゆえの誤りかと。

間違いはたくさんあるけれど、wikiで引用されている部分でいえば、『鉄が溶けるはずがない』という指摘への反論はトンチンカンだ。そもそもの問題は、溶けた鉄の目撃証言やビデオ映像証拠、あるいは一度溶けて固まったミクロの鉄、などだ。

ついでに言えば、菊池誠教授は「制御解体説がニセ科学だ」とか「911陰謀説はニセ科学だ」などとは言っていない。「制御崩壊説はナンセンスである」などと言っているだけだ。

『日本の科学者』という雑誌に頼まれて、科学リテラシーについての記事を書いたところで、そこで9.11も取り上げました。『日本の科学者』の読者にも陰謀論に傾いているかたが少なからずいるからです。参考までに、その記事の9.11関連部分を転載いたします。参考にしていただければ幸いです

..................................................

個人的な体験や経験の積み重ねは否定するべきではない.しかし,それが客観的にも意味を持つものなのかどうかは,いったん自分の体験や経験を棚上げにして考えてみる必要がある.このように,個人的な体験は客観的事実ではないのだという認識を持っておくこともまた,重要な科学リテラシーといっていい.

そこで,この「個人的な体験」にかかわるものとして,9.11同時多発テロの問題をとりあげたい.このテロ事件を米政府による自作自演の陰謀であったと疑う方々は本誌読者にもおられるようで,実際,誌上に賛否双方の論文が掲載された.筆者は,アメリカがイラク侵攻の口実として9.11を利用したと考える一方,テロそのものの自作自演説はナンセンスのひと言で切り捨ててかまわないものと主張している.ここでは科学リテラシーの観点からこの問題について,一つだけ述べておこう.

自作自演説が出始めた当時,多くの自作自演論者が,根拠の1つとして,世界貿易センタービルの崩壊の仕方がおかしいという点を挙げた.中には,物理的にありえないと主張する論者もいた.実際,菅原進一(当時,東大)のように,崩壊直後の取材に対していったんは「地下で爆発があったのではないか」と述べた建築専門家もいる.むろん,これはあくまでも第一印象での話に過ぎないのだが,とにかく,建築の専門家ですら当初は地下での爆発かもしれないと思ったくらいなのだから,まして建築の素人がまっさきに「爆破かもしれない」と考えること自体は,なんらおかしいことではない.大事なのは,第一印象を棚上げにしてよく考えてみることである.

そもそも「おかしい」と主張するためには,普通の状態を知らなくてはならない.しかし,あのクラスの巨大ビルが普通に崩壊する現場など,これまで誰が目撃しただろうか.あれは人類が初めて目撃した巨大ビル崩壊であり,そして,ビル崩壊とは極めて複雑な現象である.ビデオを見ただけで「おかしい」と言ってしまえるような簡単な話ではない.だからこそ,この崩壊については,大規模な計算機シミュレーションが行われたのである.崩壊の詳細は議論の余地があるが,飛行機が衝突したツインタワーだけではなく,第7ビルまでが崩壊したメカニズムについても研究が進んだ.情報が少ないうちは不自然に思えるものも,研究が進むにつれ,意外ではあっても不自然ではないことが明らかになってきている.

われわれは誰しも,身の回りの狭い範囲の経験をもとにものごとを見る.それが必ずしも悪いとは限らないが,必要とあれば自分の経験やそれにもとづく直感を棚上げにできること,それは一つの重要なリテラシーと言えよう.自分にとっての「自然な」巨大ビル崩壊のイメージとは,実はテレビや映画の特撮で刷り込まれただけのものに過ぎなかったのではないか,たとえばそう疑ってみることから始めてみてはどうだろうか.________________________________________________

こちらで、佐々木俊尚氏は4年以上前に同様の懸念を表明されているので、参考まで。

それにしても、謀略史観というのは昔から、日本の平和運動の「ガン」のようなものだ。自分たちの主張がマスメディアに取り上げられないと、「マスコミは政府や大企業から圧力をかけている」と言い、自分の主張と相反する論説が大学教授などによって発表されると、「あれは御用学者だ、カネをもらって書いてるんだ」と言いつのる。「世の中は政治家と官僚、大企業、それにヤクザの四角関係によって成り立っている」と決めつける人も多い。

こういう考え方が結果として日本の運動を曇らせてしまい、一般世論の離反を招く結果にもなっていると思うのだが、どうだろうか。

インターネット時代になり、Googleも登場し、以前よりずっと情報収集がしやすくなった。同時多発テロのことにしても、まともなメディアリテラシーと若干の英語力があれば、アメリカ国内のオフィシャルなサイトからいくらでも正しい情報を入手することができる。『ボーイングを捜せ』を論破しているサイトやブログもある。それにも関わらず、目の前に投げ与えられた素材だけを見てしまい、いっさい他の情報との比較検証もしないで信じ込んでしまう人が相変わらず多いのは、いったいどうしたものだろうか。

ペンタゴンには<実際には残骸も乗客の死体もあった>と指摘されたことについて紹介されたサイト
ASIOS、奥菜秀次、水野俊平・著『検証 陰謀論はどこまで真実か』(文芸社)はなかなかおすすめだ。

もちろん、「911テロはアメリカの自作自演だ」(187~201ページ)は真実度0%。 この項目を執筆された長澤裕さんは、Skeptic's Wikiを主宰し911陰謀論について膨大・詳細な反論を蓄積されていてこの本ではこのサイトの内容をコンパクトにまとめられている。 ですので、本を読まれなくてもSkeptic's Wikiを読めば長澤さんの立論はわかるだろうが、逆に、Skeptic's Wikiの論旨を知りたければこの本を読まれればわかる。

911陰謀論の本格的批判書『陰謀論の罠』の著者・奥菜秀次さんは、別項で911陰謀論について若干ふれられている。

「ナチスによるガス室でのユダヤ人虐殺はなかった」(真実度0%)では、ホロコースト否定論者が、ネットに逃げ込み911陰謀論者に転身しているとのことで、米政府の自作自演、ユダヤ人が背後にいるだの説いている『アメリカン・フリー・プレス』を紹介している(154ページ)。 また、「仇敵通信傍受システム・エシュロンが私たちの生活を監視している」(真実度30%)では、米国諜報機関の排他的体質に関連して、次のように述べている。

9・11テロ自作自演説の根拠に、アメリカ諜報機関がテロ
リストの行動や通話内容を知りながらテロを防げなかった
事実がある。
陰謀論者はそこから進めて「テロが起こるのを知りながら
黙認した」と主張する(陰謀論ではこの意見は少数派。テロ
自体がアメリカの自作自演である説が最も人気がある)
拙稿「湾岸戦争はアメリカがしかけた」でも述べたが、古
今東西、奇襲攻撃情報を得ながら防げないことはよくあ
り、それが陰謀論を喚起することもまたよくある。
9・11テロの場合、各情報局が個別にテロ情報を得ながら
情報の統合ができずテロを防げなかった。FBI、CIA、NSA
という米三大諜報機関は犬猿の仲で、情報共有や意思疎通
どころか、同席して状況説明を受けることを拒否するほど
だ。
そのためハイジャック犯の動きをモニターできても当該人
物の危険性情報とつなげて情報解析ができなかった。
WTCビルに二機目が突入した直後、CIA本部ではみなが
「ビン・ラディンのしわざだ」と叫んでいたが、ラディン
の手下が航空機操縦を学んでいた事実は情報コミュニティ
内で広く伝わっていなかった。

(212ページ)


あとがきに代えて―陰謀論にだまされないためにはどうしたらよいか」では、総論的に「陰謀論の構図」の一覧を載せている。 911陰謀論に関係しそうなものを下記抜粋した。 ↓

=========================

陰謀論の構図(奥菜秀次作)

○「陰謀の目撃者」の語る目撃談や「陰謀論の主要論客」の解説するところの「陰謀の構図」は、後になればなるほど脚色が加わり話が大きくなっていく。 ひどいケースとして、目撃談が映画に採用されると、記憶の中の目撃談に再改変が加わり映像的映えるシーンが加えられたりする。

○有名人、もしくは分野違いの専門家が論客になっている。 彼らは広告塔や人寄せパンダとして利用されている。

○陰謀論者は持論への批判どころか、検証されることさえひどく恐れる。

○不自然なほど大手メディアを批判し、インターネット情報に頼り、“タブーに挑戦”を連呼する。

○持論の欠点を指摘されても直接の反論はせず、持論を繰り返すか論的の欠点の指摘をもって反論とする。

○2次資料を多用する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○規模も時代背景も異なる「実在した陰謀」を前例として引き合いに出し、「陰謀論」を説く。

○公式説の証拠が多いと「不自然すぎる」と文句をつけ、少ないと「これしかないのか」と言って、どちらのケースでも納得せず陰謀論を持ち出す。

○そのものズバリのダイレクトな証拠がなく、証拠を関連づけて説明しないと事実関係がわかりにくいケースに陰謀論者はつけこみ、「なぜ決定的証拠がないのでしょうか?」と因縁をつける。証拠の総量が膨大でも、その内容は解説しない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○パッと聞いてあまりに話がトンデモナイ。

○引用に間違いが多い。 伝言ゲームの世界。 自分でデタラメな説明をして、“こんなデタラメがまかり通っています”という自作自演を繰り返す。

○誘導尋問を多用する。 たとえばその手法は、自説に都合のよい情報のみを聴衆に提示し、「我々は事実を示すだけで、何が真相か持論を下すのは皆さんです」と、公正を装う。 論敵にも同じ情報を提示し、「これを見てどう思いますか」「これだけを読んで公式説が正しいと言えるのですか」と、イエス・ノー式の単純な回答を、しかも即答せよと迫る。 論敵が単純な回答をしないのを「(単純)明確に答えられない」、即答できないものを「口ごもった」と批判するためである。 また、多数の情報が公開済みであってもあらかじめ情報を限定して披露し、持説に都合のよい回答しか出てこないパターンを作り上げる(①)。

○議論で追い込まれた場合、もしくは陰謀論を否定せざるをえないような場合、「わかりません。だから再調査が必要なのです」という逃げの一手に出る(②)。

○「真相究明」を叫びながらも、自己判断すると公式説に都合のいい(持説に都合の悪い)返答をせざるをえないことを絶対に避けるため、「自分たちの目的は公式説の疑問を提示し、再調査の開始もしくは皆を納得させるような問答を要求することにあります」と返答する(③)。

○上記3パターン(①~③)は陰謀論者内で想定問答集としてマニュアル化されている。

○巨大権力が100の嘘をつけば、対する民間人陰謀論者は「それよりはまし」「民間人の嘘で戦争が起きるわけではない」という感覚で、自分の嘘を99まで正当化する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○持論の矛盾には気付かない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○「反権力」「反権威」に魅せられた人々はだまされやすく、陰謀論者はそれに付け込む。

○事実関係再現における「正確さ」を無視して持論を説くが、正義や倫理という面での運動方針・活動方針の「正しさ」を盾にして、反論を封じる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○事象に関連する報道や証言、証拠の絶対数が膨大な場合、全体の1万分の1しか不審なアイテムがなくとも「陰謀を裏付ける200の証拠」の提出は可能で、陰謀論者はそこに付け込む。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○公然と権力者が嘘をつけばメディアやインターネットで袋だたきに遭うが、“被害者”“遺族”“勇気を出して他人を救った英雄”が同じ行為に出た場合、ツッコミにくいため嘘が蔓延する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

===========================

(329~331ページ)

「あとがきに代えて」は座談会形式だが、そこで長澤裕さんが陰謀論の流行る原因の1つとして、「超常現象」が廃れてしまったと説明していたのがなるほどと思った。

<1970~80年代はそれこそ「超常現象」の隆盛期で、宇宙人が地球に密かに来ているとか、ネス湖のネッシーとか、ユリ・ゲラーとかの超能力が大ブームで、本気で研究がなされたこともあります。ところが、20世紀が終わると同時にこうした「夢のある話」も廃れていきました。いまどき「UFOだ!」「超能力だ!」と言ってみたところで、これだけ科学がすすんだ現代では、すぐ「それCG?」「手品でしょ?」と言われてしまい、〝楽しい超常現象〟の時代は終わってしまったのです。 本来はそうした「夢のあるトンデモ」に流れるはずの人たちが、現代では陰謀論に流れ込んできているのではないか?と個人的には思っています。超常現象が〝復活〟しないかぎり、今後も陰謀論は廃れることはないでしょう。 これだけ先行き不透明の世界情勢ですから、陰謀論のネタが尽きることもありません。 陰謀論をなめてはいけません!> (338~339ページ)

21世紀の今日、ネットやPCでいくらでも合成写真みたいなものをできるので、「楽しい超常現象」はしらけるので風化しちゃった。情報量も膨大になり、検索エンジンで調べればトンデモかどうかすぐにわかる時代になった。 そのかわりなのだろうか?画像や映像に独自の解釈をつけて、怪しくないものをさも怪しいものだと騙るなんていうフェイクがネット上にあまたに流れているのは・・・・