「『ZERO:9/11の虚構』について(総論)」の版間の差分

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こうした911検証映画やテレビ番組を観るたびに、そう思います。
 
こうした911検証映画やテレビ番組を観るたびに、そう思います。
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|ZEROは不誠実な映画だという話を続けます。
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「5mの穴」の件はとっくにわかっていたわけですが、ほかにもちょっと調べれば間違いとわかる話が、なんの注釈もなく流されました。
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たとえば、飛行禁止空域P56やペンタゴンを守る地対空ミサイルの話など、少なくとも童子丸さんはご存知だったのではないでしょうか。これをなんの注釈もなく、そのまま映画として流したのも、極めて不誠実でしょう。
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以下、その解説をします。
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ZEROでは、「ペンタゴンは飛行禁止空域P56にあり、軍の識別信号を出さずにその空域に侵入した飛行機は即座に撃墜される」と複数の関係者へのインタビューとアニメで強調していました。しかし、もし本当にそんな規則になっているのだとしたら、頻繁に撃墜騒ぎが起きていてよさそうです。なにしろ、ペンタゴンはレーガン国際空港の近くなので、民間機が付近を飛び回っているのですから。
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飛行禁止区域P56がどのあたりの空域かは、Donald Reagan National Air Portのサイト
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http://www.faa.gov/ats/dca/dcaweb/p56.htm
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に書かれています(パイロットに対して、空港への進入経路を示すためです)。図を見ればわかるように、P56はそれほど広くなく、ペンタゴンはP56に含まれません。
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FAAのセキュリティ情報
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http://www.faa.gov/news/fact_sheets/news_story.cfm?newsId=6297&print=go
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にはもっと詳しい情報があります。一部引用して、大意を訳しておきます
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Prohibited Area 56 (P-56)
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P-56A & B are areas surrounding the White House and the vice
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president's residence.
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The only aircraft that are allowed to fly within these prohibited
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areas are specially authorized flights that are in direct support of
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the U.S. Secret Service, the Office of the President, or one of
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several government agencies with missions that require air support
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within P-56. These prohibited areas have been in effect for about 50
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years.
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P-56A covers approximately the area west of the Lincoln Memorial (Rock
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Creek Park) to east of the Capitol (Stanton Square) and between
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Independence Ave. and K Street up to 18,000 feet.
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P-56B covers a small circle of about 1 nautical mile (about 1.2
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statute miles) surrounding the Naval Observatory on Massachusetts Ave.
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up to 18,000 feet.
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[飛行禁止空域P-56
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P-56A&Bはホワイトハウスと副大統領官邸周辺のエリアで、特に許可された飛行機以外は飛行を許されない。この飛行禁止空域は50年間にわたって設定されてきた。
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P-56Aはリンカン記念館(ロック・クリーク公園)の西、国会議事堂(スタントン・スクエア)の東で、Independence Av.とK
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streetのあいだの領域。P-56BはMassachusetts
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Ave.にいる海軍観測所を囲む1.2マイルの円領域。それぞれ、高度18,000フィートまで]
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飛行禁止領域P56は小さな領域で、ペンタゴンが含まれてないことはこれで明らかです。P56で守られているのは大統領と副大統領の居住・執務場所で、ペンタゴンではありません。
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As of May 12, 2005, there have been 2,211 security-related airspace
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violations in the Washington, D.C., area. This includes violations of
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the FRZ, P56, P40 (Camp David), and other violations that occurred
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before the ADIZ was put into effect.
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[2005年5月12日時点で、ワシントンD.C.エリアへの空域侵犯が2,211件あった。これには、ADIZが発効する以前に行われたFRZ、P56、P40(キャンプ・デービッド)への空域侵犯が含まれる]
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P56への空域侵犯は頻繁に起きていることがわかります。しかし、当然ですが、侵入したって撃墜なんかされないのです。
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The FAA has the authority to take certificate (suspension or
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revocation of the pilots' certificate) or civil-penalty (monetary)
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actions against pilots who violate the Federal Aviation Regulations or
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Federal Aviation laws. Most of these security-related violations
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result in 30- to 90-day suspensions of the pilots' FAA certificates.
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Other agencies may pursue criminal actions if those are warranted.
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[FAAは連邦飛行規制や連邦飛行法則に違反したパイロットに対してパイロット免許の停止や取り消しをする権限を持つ。セキュリティ違反は多くの場合、FAA証明書の30日から90日間の停止となる。また、他機関が刑事告発するかもしれない。]
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P56にうっかりはいると、免停になるかもしれないし、運が悪いと刑事罰があるかもしれないということです。撃墜ではありません。免停です。
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P56に侵入すると即座に地対空ミサイルで撃墜されるなどというZEROの主張はまったくの妄想で、大嘘であることはこれで明らかです。そもそも、地対空ミサイルはアニメでしか見せてもらえないわけです。アニメでしか見せられないのは、そんなものはなかったからなのですが。
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この程度の事実、少なくとも童子丸さんはご存知だったのではないでしょうか。万が一、知らなかったのだとすれば、いくらなんでも調査不足です
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こういう「自明な嘘」をなんの注釈もなしに観客に見せて、なんのフォローもしないというのは、やはり不誠実というべきでしょう。真に受けてしまったかたに対する責任はどうするのでしょうか。字幕やパンフレットで注釈する余地は充分にあったはずです。
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もちろん、「即座に撃墜される」という発言を聞いて、「そんなこといったって、撃墜事件なんか起きてないじゃないか」と思える人たちにとっては、ZEROが嘘ばっかりの映画であることを再確認できるエピソードではあるのですけれども
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2011年2月8日 (火) 20:46時点における版

きくちゆみさんの見解 菊池誠さんの見解 その他の方の意見
私は自分の作品で勝負します。

これです。

実は私は今回、『ZERO』というイタリア映画の英語版の日本語版をしたのですが(イタリアの欧州議会議員のジュリエット.キエザが制作したドキュメンタリー。2008年2月、欧州議会で上映。そのとき、日本から藤田幸久議員が招かれた)、その中で、まさにNISTがビルを崩壊させるコンピュータシュミレーションをつくるためにデータを改ざんした、というケビン・ライアン氏の証言があります。燃料を倍に、火災にさらされた時間を倍に、という具合です。彼はNISTが科学に基づかないことをやっていると内部告発し、アンダーライターズ研究所を辞めさせられています。

ビデオ『ZERO:9/11の虚構』について」という文書で、ここでZEROの内容が詳細に分析されています。ただし、「ビデオ」とあるように、日本語の劇場版ではなく英語版に基づいて書かれています

先入観を持って見るのが嫌というかたは映画鑑賞後に、気にしないかたは鑑賞前にお読みください。僕は映画の前に読んでおくことを薦めします。 『ZERO』では911について多くの疑問が提示されますが、『ZERO』という映画そのものの内容についてこれだけの疑問点があるわけです。 陰謀を信じるかたも信じない方も、「公平な見かた」をしたいかたは、ぜひ映画だけでなくこのサイトも読んで、いろいろ考えましょう。そこからのリンク先にも有用な情報はたくさんあります。メディア・リテラシーの勉強としても面白い題材ですよ 僕はまだ日本語版を見ておらず、字幕を確認していないのですが、せっかく見るので、注目すべき点を予習しています。そして、僕はZEROそのものに関して、ここに書かれている以上のことはまず言わないだろうと思います。

映像は、それだけでは証拠にはなり得ない。映像はただの映像でしかない。

尖閣ビデオがいい例で、世間にはまったく別の捉え方、つまり「動かぬ証拠」とうけとられている。 しかし海難審判では、GPSや天気などのデータが提出され、事故の前数時間の船舶の動きが、ビデオ映像(があるなら)とともに分析される。 尖閣ビデオもそうしなければ、どのようにぶつかったのかは結論できない。 海保船から撮っていて、双方の相対的な動きはわからないからだ。 双方の速度や航路が刻々どのように変化していってああなった、ということをまずおさえ、それから責任の所在を検討するのが本筋だ。 「ZERO」にも、同じことが言えるシークエンスが散見される。 たとえば、ペンタゴンの穴を映した映像のすぐあとに、WTCのはっきりと胴体、両翼のかたちに開いた穴の映像を編集しているところだ。 両ビルは、作られた時代、設計思想、構造、技術、建材……がまったく異なるところまでは、しろうとでも想像に難くない。 だから、同じ衝撃をうけたら同じ穴が開くのだろうか、そうとは限らないかもしれない、と立ち止まり、専門家がデータに基づく分析をしてくれる のを待つのが賢明だ。 ふたつの映像を並べて、ペンタゴンに突っ込んだのは旅客機ではないことの証拠のひとつとするのは早計だ。 これが裁判で、私が裁判長なら、証拠請求却下だ。

私が手がけた911関連作品では、現在、劇場上映しているイタリア映画『ZERO』のほうがより映画としても質が高く(イタリア映画はカメラワークが美しい。大阪では来年1月、テアトル梅田で初上映)、事実関係もFBI捜査官や米国務省のビザ担当官など米国政府関係者の驚くべき証言(この映画を翻訳するまで、私も知らなかったこと)もあり、これまでの作品より信憑性が高まっています。

なので、もし今後も私が911関連映画の日本語版制作に関わるとしたら、『ZERO2』(現在、イタリアのチームが制作中)の版権を買うだろうと思います。いずれにせよ、『ZERO』の制作費の回収ができたらの話で、今の所、まだ目処が立ちません。 つまり、私はより事実関係が正確な作品を日本に紹介することで、自分の過去に翻訳した作品の足りない部分や間違った部分を補っています。(どんな作品も、製作者の主観がありますので、完璧ではありえませんが) 今まで自分が出した作品では『9/11:真実への青写真』がより正確です。また、映画としては『ZERO』が面白いし、良質です。

他の間違いとは、ペンタゴンの階数や、ペンタゴンの壁全体が崩壊する前に5メートル程度の損傷があるさらに下に、地上から1階部分にかけて幅30メートル程度の破損部分があること(それでも柱が残っているし、30メートルでは38メートルの飛行機は入らないですし、エンジンや垂直尾翼があたったとされる場所の窓ガラスが割れていないなど、政府説はおかしいですが)などです。これは『ZERO』でもちゃんと伝えきれていないので、このサイト のことを伝えます。

ZEROを見てきました

サウンドエフェクトで強調した爆発音を映像にかぶせるなど、ドキュメンタリーとしてはありえない作りで、ドキュメンタリーではなくプロパガンダであることは明らかです。 非常に不誠実な映画であると思いますが、それもプロパガンダと思えば、しかたないのでしょう。 逆に、「この映画を見て、客観的に判断する」ことなど不可能です。さまざまな怪しい主張が並べられるばかりで、それに対する反論は一切紹介されません。とっくに解決していることもすべて「謎」「疑惑」です。

最も許しがたい欺瞞は、やはり例のペンタゴンに開いた5mの穴の件でしょう。 映画ではボーイング突入側に見られる突入孔が5mであることを何度も強調しています。この映画では、ペンタゴンに突入したものがボーイングではないとする疑惑の最大の根拠はこれです。だから、これが何度も強調されます。逆にこの疑惑が正しくなければ、この映画のペンタゴン部分は完全に無意味なものになります。

しかし、多くのかたがご存知のとおり、あの疑惑は正しくないわけです。5mの穴が見えているのは1階部分ではありません。単に消火のための放水で1F部分が隠れているだけです。1F部分には30m超の穴が開いていました。 こんなことはとっくの昔に明らかになっていたのです。きくちゆみさんが「ルースチェンジ」の2版の日本語版を配布されたときにはとっくにわかっていたことです。 しかし、映画の日本語字幕でもそれについての注釈はなし、そして、映画のパンフレットでもひとことも触れられていません。

もしかすると、イタリア版の製作者は知らなかったのかもしれません。イタリア人は嘘をつくつもりはなかったのかもしれません。しかし、日本語版の製作者は知っていたことがわかっています。それにもかかわらず、字幕でもパンフレットでもまったく触れない。 それどころか、パンフレットには「ペンタゴンの外壁に空いた穴と飛行機を比べても入るはずがない」というスタブルバインの言葉がなんの注釈もなく引用されています。真相がわかっているなら、注釈をつけるべきです。

これを「詐欺的手法」と非難しても文句を言われることはないでしょう。イタリア版以上に、日本版がそうです。

ほかも嘘ばっかりですよ。 それにもかかわらず、最後は被害者の父への同情を誘う場面で終わる。 最低の映画だと思いました

配給する作品としてかなり問題だ。

理由の一つ。 翻訳が正確かというクオリティの問題。 きくちさんや童子丸さんと仲間割れした千早さんがそういう批判をしているが、それは話半分だと思う。むしろ、msqさんのサイトを読むと、そうなのかなと思う。 このサイトは、この映画の信憑性を網羅的に全否定している。 それはそれとして、翻訳に関しては、次のように書かれている。

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そういえば、この作品はイタリア語ですから、当然日本語版は英語版からの重訳。 事件はアメリカで起き、証言やニュースや報告書や基礎情報なども基本的に英語。 イタリア人が調べる過程で誤認識があったとして、イタリア語の作品を英語に戻す過程でまた誤差がでる可能性があるし、さらに日本語にするときには確実に誤訳があったというのでは、正しい判断のための情報や知識をこんなビデオで得ようというのが間違っている。

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もう一つの理由は完全な事実誤認の流布だ。 上記msqさんのサイトでも論破しているように、 <ペンタゴンにできた穴は5m> というウソが繰り返されている。 きくちゆみさんはこれが事実誤認であることを知っていて、東京での上映会では訂正の文書を配布した。   ところが、『ZERO:9/11の虚構』の公式サイトにある、「鑑賞者の声」には、 <38メートルのボーイングが5メートルのペンタゴンの穴に入りはしないし> と、 事実誤認だということを踏まえない激励文が公表されている。 「反ロスチャイルド同盟」なるグループの人の激励文も。 公式サイトにこんなのが載っていたら、引いてしまうだろう。

翻訳に携わった童子丸開さんは、すごい開き直った言い訳をしている。 中でも重要なのは、

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上映の際に配るためのパンフに、当初、私の『ZEROへの熱い思い 日本人の覚醒に向けて』がそのまま載せられる予定になっていたが、あまりに長いため半分以下に削った短縮版を作ることにした。その際に、私なりに熟考した後、このフォー氏の「5mの穴」の過ちに具体的に触れることはせず、「私は、この映画に登場する人たちの発言内容が100%正しいなどと言うつもりは全く無い。いくつかの事実誤認があるかもしれないし、証言の間に食い違いを発見することもできよう。」 というような表現に変えた。 それは、主催者の一人きくちゆみさんと話し合った結果でもあるが、誰よりも私自身が、「5mの穴」の印象が強いだけにこの巨大な疑惑に初めて触れる人を不用意に混乱させてはならないと感じたからである。 そして同時にまた私には、このフォー氏の些細なミスこそ大きなチャンスに変わるという万全の自信があるからだ。 つまりそれが、《911事件への疑問を総否定するための突破口》どころか、911事件の公式見解の惨めな崩壊の決定打を導くものになる、ということである。

その「ペンタゴンの5mの穴」が事実であるかどうかは純粋に物理的な事実のみで判断すべきことであり、憶測や根拠のない断定は一切入る余地の無いものである。そして、あくまで客観的な事実に忠実に事件を調べ直していく作業を通して、そんな些細なミスではなく、逆に「公式の説明」の誤謬(ごびゅう)と嘘こそが、誰の目にも明らかになるのだ!

誰にでもミスはある。問題はその後だ。ミスを隠したり屁理屈をこねて合理化したりするのではなく、それを逆にチャンスにつなげることが、この映画の製作に関わった多くの人たちの努力を未来に生かしていく正統な知恵である。否定するのでも肯定するのでもない。生かしていくのだ! もしこの「5mの穴」の誤りを理由にZEROを攻撃するような者が現れたら、大いに喜ぶべきである。どんどんと議論を高め、無数にある911事件の客観的事実を衆目に曝せばよいのだ。そのきっかけを作ってくれるのなら、それによってむしろ、公式説のデタラメぶりの方がよりいっそう世間に広まることになる。そうなってこそ、ダリオ・フォー氏とZERO製作者たちの苦労が報われる。

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<些細なミスこそ大きなチャンスに変わるという万全の自信>とのことだが、 <重大なミスこそ大きなピンチにおちいるという万全の不信>だと考えるものだと思うが。 <ペンタゴンの5mの穴>などというウソを振りまく映画を上映したら、映画館としてもやばいかもしれない。

それを日本語版制作チームが勝手に変えることができないので、5メートルの穴の下に30メートルに渡る破壊があることを書いた資料を東京では配りました。

映画「ZERO」への補足:ペンタゴン「5mの穴」:小さなミスこそ大チャンス! ご指摘の通り、第1層目の穴については、その下に幅30メートル程度の破損があります。しかしそれでも38メートルの機体は入り込めないと思いますし、30メートルに渡る破損は表面的で柱はしっかり残っております。さらに、エンジンがあたった部分の窓ガラスが割れていないのは不自然です。 また、3層目に空いた5メートルの丸い穴は、軽量アルミカーボンの機体には作れないと言われています。

東京では資料を配り、大阪では配らなかったというのは、つまり大阪の観客には訂正しなくてもいいということなのでしょうか。資料を配ったところと配らなかったところがあるのはどういう理由なのか、ぜひとも教えていただきたいところです。

そもそも、字幕やパンフレットで充分に訂正できたはずのものをしなかったわけです。「勝手に」ではなく、イタリアの製作者の許可を取って字幕に注釈を入れればよかったはずですよね。それをせずに、ごく一部でのみ資料を配って済ませるというのでは、「真相究明とは真相を隠すことか」と非難されてもしかたないでしょう。知っていることを観客に隠しておきながら、真相究明を言うというのは、ちょっとありえない態度だと思いますよ。

いろんな陰謀説を唱えているが、互いに矛盾し合う内容が散見されるし、例の5mも間違ったままなのか。
陰謀論の多くは「ビデオを見たら、おかしかった」の域を出ません。そういうみなさんに、ぜひとも「自分はなぜおかしいと思ったのか」を考えていただきたいのです。

陰謀論は一種の洗脳です。巧みに映像を組み合わせて「ほらこんなにおかしい」と言います。まったく関係なく映像をつなぎあわせたものもあります。それは陰謀論を広めるための戦略ですから、しかたありません。問題は、それを鵜呑みにして「なるほど、おかしい」と思い込んでしまうことなのです。なぜ自分は「おかしい」と思い込んだのか、それをよく考えていただきたいのです。よく考えてみると、たいした根拠もなく「おかしい」と思い込んでいたことがわかるはずです。

これを鵜呑みにしたら、私のような素人は何も言えないですね。________________________________ 菊池誠『科学と神秘のあいだ』の引用

<映像の不自然さなんていうのは、本質的とはとともいえない細かな話で、そんなことをしらなくたって判断できる。 むしろ、映像の不自然さのような細部にこだわりすぎると「木を見て森を見ず」になっちゃうので、かえってよくないのだと思う。>

追記:ゆみさんほど、陰謀説を世間に流布させている人が、「素人」を名乗るのは、誰が見ても「ずるい」行為。しかし、僕の指摘は「素人かどうか」とは関係ない。素人であっても、「不自然さとは何か」を考えることはできる

素人だろうと言論は自由だし、私のような素人が911陰謀説を素人なりに批判するのも自由だ。きくちゆみさんは上映・出版・講演で収入も得ながら真相究明運動をしていて、多くの人に協力してもらっているのだから、だたの素人ではなく職業でやっている。 都合が悪くなると<素人>だと言うのは、無責任だ。
新マザーグース「これはビル 信憑性ZEROのうた」


これは ビル

これは 制御解体された ビル

これは あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

これは 衆人環視のなかこっそりと あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

これは 旅客機の衝突とは関係なく 衆人環視のなかこっそりと あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

これは 操縦できない者たちによって操縦された 旅客機の衝突とは関係なく 衆人環視のなかこっそりと あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

これは アメリカ政府に便宜を与えられたビン・ラディン配下の 操縦できない者たちによって操縦された 旅客機の衝突とは関係なく 衆人環視のなかこっそりと あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

これは いるのかいないのかわからない アメリカ政府に便宜を与えられたビン・ラディン配下の 操縦できない者たちによって操縦された 旅客機の衝突とは関係なく 衆人環視のなかこっそりと あらかじめ仕掛けられた爆薬によって 制御解体された ビル

なにがなんだか、さっぱりわけがわからない

(右のコメントへのコメント)
科学的なことは知識がないので全くコメントはできませんが、
素人感覚にも、なんかおかしいな、と感じました。要するに、
ビルの崩壊が飛行機が追突したことが原因で起きたことの根拠
となる証拠、事実がすっきりとあれば、皆建築家、科学者皆が
納得し、とっくに終わっているはずのことではないのですか。

そこは重要で、たいていの建築家や科学者は大筋では納得しているのですが、ごく少数、納得していないかたがたがおられて、そのかたがたの声だけを紹介したのがあの映画ということになります。

映画で語られた疑惑のほとんどすべてはとっくの昔に反論されています。ひとつひとつ書いてもしかたないので、いくつか代表的なものを書きます。

前のメールで書いたとおり、「ペンタゴンには5mの穴しかなかった」は嘘で、実際には30mほどの穴がありました。映画では肝心の1F部分が映っていません。 「ボーイングの残骸がなかった」も嘘で、実は映画にも映っているのですが、シーンの切り替えが速すぎて目にはいらないでしょう。映画の中で誰かが「着陸装置やエンジンまで蒸発するというのか」と言っていましたが、まったくそのとおりで、実際、ペンタゴンでは着陸装置やエンジン、そして乗客の遺体が発見されています。遺体のほとんどはDNA鑑定で確かに乗客のものとわかっています。

「ペンタゴン周辺には民間機が進入できない」というのも嘘ですし、「ペンタゴンを守る地対空ミサイル」などありません。 「旅客機がレーダーから消えて、完全に応答がなくなったら、即座に撃墜される」という証言もありましたが、民間機を即座に撃墜するなどという狂った規則はありません。それは考えるまでもないと思います。「命令がなくてもパイロットの判断で民間機を撃墜できる」という証言もありました。これも大嘘で、大統領などトップの許可がなければ撃墜できません。 このあたりは、完全に妄想としか言いようのない証言です。 ハイジャックに対するスクランブルの目的は、着陸まで見届けることです。実際、911事件では最終的に副大統領が「撃墜命令」を出していますが、それは「時既に遅し」でした。

WTCの制御解体については、制御解体とはどういうものかがわかっていれば、ありえないことがすぐに理解できます。 制御解体はビル内の各所に爆薬を仕掛けます。正しく解体するには、爆薬の量と場所が重要です。また、即座に爆破するのではなく、事前に柱を切ったりします。これらの準備をビル内のあらゆるところで行うわけですから、準備には多くの人と時間がかかります。準備にどれだけの人手と時間がかかるのかというだいじな情報をZEROは隠しています。 普通の制御解体は廃ビルを壊すので、これらの準備もできます。しかし、WTCを制御解体したとすれば、多くの企業や機関が入居して活動しているビルのいたるところに爆薬をしかけ、鉄骨を切ったことになるわけです。よしんば、夜中の誰もいない時間(があるのかどうかもわかりません)に作業できたとして、毎晩ひそかに作業をしては朝までに撤退するという作業を続けたのでしょうか。WTCのような巨大ビルに対してそのようなやりかたで制御解体の準備をするとなると、いったいどれだけの人手がどれだけの期間かけて、しかも人目を忍んで行ったのか。そう考えただけで、いかに荒唐無稽な話か、わかります。 制御解体は特殊技術なので、できる会社は限られています(一番有名なのはControlled demolition社です)。仮にそのような会社が請け負ったとして、さて、どうするでしょう。技術者たちをWTCに送り込むわけですが、普通なら廃ビルの破壊をするはずなのに、入居者がいるビル、それもよりによってWTCです。技術者たちはその作業を唯々諾々と受け入れるのでしょうか。それはいくらなんでも、ナンセンスです。そんなことがあれば、すぐさま噂が広まるに違いありません。 ビルが制御解体ではないことを理解するために、科学的知識は必要ありません。ただ、制御解体とは準備に人手も時間もかかるものだということを知ればいいだけなんです。

陰謀説を認めると、制御解体の技術者だけではなく、多くの人たちが同胞を殺す作業に携わったことになるようです。陰謀論者は彼らを「命令があればどのようなことでもするロボット」だと思っているのでしょう。しかし、彼らは人間ですから、さて、多くの人たちがそのような作業に唯々諾々と携わり、その情報がまったく漏れないなどということがあるでしょうか。 WTCには万単位の人たちが働いていました。仮にその「テロ偽装作戦」を命じたとして、命じられた人の中には家族や親族や友人などがWTCで働いているという人たちも少なからずいたのではないでしょうか。それでも、その作戦は実行されるのでしょうか。

911陰謀論は、「ロボットの集まり」を仮定しないと成立しないものです。仮にそのような作戦が実行されるとすれば、それを実行するのは多くの「人間」であるという部分に想像力が働かないのが、陰謀論なのです。

ZEROで述べられた疑惑のほとんどにはとっくにたくさんの反論がなされているのに、ZEROではまったくそれに触れません。あの映画は、だいじな情報を意図的に隠して、そのかわりにたくさんの嘘を並べたものです。僕は、かなり悪質な映画だと思います。 非常にうまくつくってあります。編集のしかたでうまくごまかしているところがたくさんあります。だから、残念ながら、予備知識のない人にはある程度の説得力を持つのでしょう。しかし、それを鵜呑みにせずに、反論に目を通してみるのが、「メディア・リテラシー」なのだと思います。 多少なりともドキュメンタリーを見慣れているかたなら、あれがドキュメンタリーといえる代物ではないことは、効果音の入れ方などでわかるのですが、まあそれも「メディア・リテラシー」でしょう。

この映画は、イタリア映画。9.11事件について、マスコミ報道をまじえながら、軍事戦闘機の専門家や元CIAの関連の方をはじめ、小説家、脚本家、また事件のときに現場にいた消防士の方々などの証言がつぎつぎとなされ、最後にアフガン戦争の被害者の映像、9.11事件の被害者家族がいまだこの事件の真相が何一つ解明されていないことを訴える内容でした。

事件当時のビルの崩壊の様子や飛行機の残骸の証拠がないこと、加えてペンタゴンの防衛能力からして、米国政府の言い分は全くつじつまが合わない、たった3日で犯人だと確証もない人らを犯人と決めつけたことの矛盾を暴くことに主眼がおかれていました。

私は、自身がアフガン戦争で犠牲になった劣化ウラン弾などの被害の写真(現地で調査し撮影をしたもの)をみたときの衝撃がきっかけで、9.11への不正義を正したい、と思い始めた者です。

アフガンの被害者をおもい、小規模ながらも反戦・支援活動を続け、昨年春にはカブールへいってきましたが、難民キャンプなどで暮らす人々の様子は本当に心に痛いもので 以前からのイギリス、ソ連など外国からの侵略、タリバン政権時代の抑圧政治からまだたちなおっていない国にさらに戦争がもたらされたこと目でみて、何もできない無力感を改めて感じたのが記憶にあたらしいです。ですから、上映が終わったあと強い憤りがこみあげたまま映画館を後にしました。

科学的なことは知識がないので全くコメントはできませんが、素人感覚にも、なんかおかしいな、と感じました。要するに、ビルの崩壊が飛行機が追突したことが原因で起きたことの根拠となる証拠、事実がすっきりとあれば、皆建築家、科学者皆が納得し、とっくに終わっているはずのことではないのですか。 それがそうではないですから信ぴょう性が全く感じられない。だって登場する映像がすべて嘘、つくりものというならその根拠は?この映画すべてがドキュメンタリーでないことはむろんそうでしょうが、ではそのドキュメンタリー、ほんまに乗客機が追突してビルが崩れたという証拠は何ですか、と聞きたいです。

また仮に9.11がテロ事件だとしても、犯人が数日で特定されるのも普通にありえないことですし、加えてそれが間違ってるにせよ正しいにせよ、非常なお金をかけた軍事能力をもつ米軍が、関係ない民間人犠牲者をあれだけ多くうむほど大規模に戦闘しかえすその必要性と正当性はどこにあるのですか、と思います。 だから余計に うやむやに戦争を始めたのはアメリカだろうと、日本もインド洋で支援したんやろうと思いますし、またそのまま事実の追及をしていない、と腹がたちました。

9.11の事件があったために多くの無実の人やご家族の命が奪われ、人生に苦難をもった人が大勢いることを改めて思い、真相究明は続けなあかんと思いました。

だからどんなかたちにせよ 第一に風化させないことが大切です。実際の被害者はもちろんのこと、9.11があったからこし私たち自身の人生も大きく影響をうけているのです。それから米兵も被害者です。アフガン戦争の加害を直接的に負わされ、傷病や、精神的、身体的PTSDなどに苦しむ兵士、家族たちのことを思うと、負けておられん、と思いました。

制御解体について追記です
WTCの制御解体については、制御解体とはどういうものかが
わかっていれば、ありえないことがすぐに理解できます。
制御解体はビル内の各所に爆薬を仕掛けます。正しく解体す
るには、爆薬の量と場所が重要です。また、即座に爆破する
のではなく、事前に柱を切ったりします。これらの準備をビ
ル内のあらゆるところで行うわけですから、準備には多くの
人と時間がかかります。準備にどれだけの人手と時間がかか
るのかというだいじな情報をZEROは隠しています。

「爆薬を仕掛ける」だと、ただ置けばいいように思われかねないので、補足します。実はZEROの中でも紹介されているのですが、しかるべき壁や柱に穴を開けて、そこに爆薬を仕掛けます。 当然、大きなビルほど、これらの準備には時間も人手もかかることになります。

科学的な話をすると、WTCの崩壊メカニズムが完全に解明できたとはとても言えないと思います。まだまだ解明するべき点は残っているはずです。 ただし、解明するべき点が残っているからといって、飛行機の衝突と火災とによる崩壊ではないかもしれないなどと言うのはまったく筋違いです。飛行機の衝突と火災によって崩壊したと考えてよい、という程度のことは「完全に解明」されなくても言えるわけです

「完全に解明されてはいないこと」はたくさんあります。今後も多くの細かい事実は未解明に終わるでしょう。これだけ巨大な事件ですから、多くの偶然や間違いはあるはずです。証言者の記憶違いもあるでしょう。ハイジャック犯のパスポートが現場で見つかったというのも、まさに「運良く」です(ただし、この件ではZEROはまたしても嘘をついています。パスポートは決して燃え残ったのではなく、ビルの崩壊以前に落ちたものなので、そもそも火災に遭っていないのです)。「運良く」に理由はありません。 しかし、未解明の事実があるからといって、それを「自作自演」や「陰謀」の兆しや根拠だと信じるのはあまりにも短絡的なものの見かたです。未解明であることと「自作自演」や「陰謀」とはなんの関係もありません。

(右のコメントへのコメント)僕はこの童子丸氏の、いくつかの事実誤認がある「かもしれない」という表現を不誠実な表現の代表と考えています。

「かもしれない」ではありません。童子丸氏は少なくとも「5mの穴」は事実誤認であることを知っていたのです。知っていたのに「かもしれない」はないでしょう。最低でもパンフレットには書くべきですし、パンフレットを買わない人のために、字幕で注釈してもよかったくらいのものです。 だから僕はこの映画を「詐欺的」と非難してもかまわないだろうと言うのです

童子丸氏やきくちゆみさんにとって、「真相究明」というのは真相を隠すことなのでしょうか。 ひどい話です

ZEROでの「5mの穴」問題は3/19に大きく取り上げる話題になるでしょう。 少なくとも、僕はこの問題を強く指摘するつもりです。

(西牟田祐二さんのコメント)パンフレットの11ページに童子丸開さんが、「私は、この映画に登場する人たちの発言内容こそが絶対の真実だ、というつもりは無い。いくつかの事実誤認があるかもしれないし、証言の間に食い違いを発見することもできよう。」と書いておられます。
(右のコメントへのコメント)でも、パンフレットを買わない大多数の観客は、結局、「嘘」を信じ込まされるのですよね。

そして、パンフレットを買っても、そのサイトにアクセスしないと、やっぱり「嘘」のままです。 字幕作る段階ではっきりわかっていたことですから、これを「不誠実で詐欺的」と言われるのは、しかたないのではないかと思いますし、「嘘」を信じ込まされた人たちに対する責任はどうするつもりなのか、ぜひとも伺いたいところです

(左上のコメントへの西牟田祐二さんのコメント)童子丸さんはこのパンフレットと同時期に、同名の文章を自身のウェブサイトに発表されているのです。

こちらにあります。 そこでは、「私は、この映画に登場する人たちの911事件に関する発言内容が100%正しいなどと言うつもりはない。たとえばイタリアの作家ダリオ・フォー氏が語る『ペンタゴンに5メートルの穴しかなかった』というのは事実誤認である。またいくつかの証言の間に食い違いを発見することもできよう。さらに、この映画の製作以後に発表された報告書や発見された事実もある。」とはっきり具体的に書いておられます。(わたくしが具体的な指摘があったと記憶違いした理由もここからです。)

またパンフレットの文章の末尾(11ページ最終3行)には、「この『ZEROへの熱い思い―日本人の覚醒に向けて』は、次のウェブサイトにある同名の文章を要約したものである」、と記されており、上記のURLが記されています。

従って要約の段階で具体的指摘が省略されたということになると思います。

また他方では、きくちゆみさん自身のこの問題についての現在の立場は、さきに公開討論会WiKiに載せられたように、「ペンタゴンビルの2階に5mの穴は開いている。しかしビルの外側側面に開いた穴がその2階部分の5mの穴しかないと考えるなら、それは間違いである。『ボーイングを捜せ』でも『ZERO』でも5mの穴だけに言及している。」となっています。

つまりこの間の過程は、批判・反批判の相互作用の中で、事実に関する誤りが発見され、修正され、認識が正しい方向に向かったというようにとらえることができると思います。

この問題については公開討論会の場で当然論点となり、わたくしも含めそれぞれの立場表明がされると思います。これも公開討論会が行われる大きな意義ではないでしょうか?

(上のコメントへのコメント)西牟田さんの姿勢というか、この「5メートルの穴」問題に対する態度に誠実さを感じられないのです。

私はやはり「5メートルの穴」問題での一連の西牟田さんの投稿に引っかかります。

つまり、私が映画『ZERO』で「5メートルの穴」問題で字幕スーパーなりで「訂正」がなかったと書くと、パンフレットに書いてあると回答があり、パンフレットに書いてあるというのが「勘違い」というのが明らかになり、ML上で「謝罪」はされましたが、今度は童子丸氏がURLで書かれているので「省略」されたのではと言われました。 しかし、この問題は御自身のURLで書いて済むようなことではないと思います。西牟田さん御自身もこの映画が原点だといわれ、この内容で「勝負」すると以前、書かれていたと思います。 東京でも映画会は盛会で、多くの人が見ているのです。「ペンタゴンの5メートルの穴」問題は映画の大きな柱です。 それなのに映画で触れていないと指摘されても、「パンフに書いてある」「御自身のURLに書かれている」などといわれると、どうも「言い訳」に聞こえるのです。「9・11」の真相を究明するこの映画で、「事実に反する」ことが振りかまれるということへの重大さが感じられないのですが。映画に字幕スーパーで訂正を入れるか、最低でも映画館でのチラシには訂正をして配るべきです。そういう誠実な態度こそが求められているのではないでしょうか。

(右のコメントへのコメント)パンフレットに掲載されている童子丸さんの文章は結構長いですよね。

5mの穴について訂正文を書く程度の余裕は充分あったはずです。 だいたい、文章の後にスペースが余っているものだから、なんか妙な絵が描かれている。 訂正を書く余地は充分すぎるほどです。

だから、これは不誠実だし、「真相究明運動というのは、真相を伝えず、嘘を伝えることか」と非難されてもしかたないでしょう。(真相を知った上で)嘘を伝えておいて、真相究明もないものだと思いますよ。 いいわけの余地はないでしょう

(2つ上のコメントへのコメント)「従って要約の段階で具体的指摘が省略されたということになると思います。」(西牟田さん)

紙幅の関係とはいえ、この作品の最大と言ってもいいくらいの欠陥を、せっかく明らかになった知見で補っていた記述を削るという要約の方針には、首を傾げざるを得ません。

プログラムの童子丸さんの文章は、映画とは直接関係のない、アメリカがいかに問題のある国家であるかに言葉を費やしています。中国の故事まで引いておられますが、削るならこっちだろうと、わたしは思います。

こうした(悪しき意味での)プロパガンダ志向を強く打ち出した作品として売っていくことにした配給元としては、「5mの穴」にかんする新たな知見に基づく誠実な訂正は、作品がもっとも強調している主張をくつがえすことになるので、受け入れることができなかったのだと思うのです。

つまり、きくちゆみさんと童子丸さんは、商業主義に譲歩したのだと推測します。(20代からこの業界とつきあってきた経験に即して言っています。) 映画や配給元の意図(事実でなくても売れればいい)と、きくちゆみさんや童子丸さんの意図(真相解明)は、真っ向対立しているのです。

きくちゆみさんや童子丸さんは、それでもこの映画を911の疑惑を広く知らしめるには有効なツールと見ておられるようですが(「私は自分の作品で勝負します。これです」きくちゆみさん)、商業主義と妥協して、真実追究のもっとも重要なところを確信犯的に曲げてしまったのでは、立論者の信頼性を損ね、真相解明という目的達成にとって障害になりはしないでしょうか。

菊池誠さんがお書きになっていますが、わたしもこれはドキュメンタリーの枠を超えていると思います。

おどろおどろしい音楽や効果音もそうですし、登場人物のセリフから抜粋した言葉が、黒字に白抜きの文字となって動き、反復されたりするのは、コマーシャルか、アメリカの選挙のネガティヴキャンペーン広告のようでした(文字は日本語になっていました)。

語り手のダリオ・フォーが、嘲笑的な表情でまくしたてるのがバストショットで延々大写しになるのを観ているうちに、気分が悪くなりました。

どうしてこの人は911でたくさんの人びとが、そしてその後の戦争でその何十倍、何百倍もの人びとが亡くなったというのに、薄笑いを浮かべて勝ち誇ったような演説ができるのだろう、と思いました。

ラストを締めくくる子どものむごたらしい死骸や遺族の涙は、なんのためにそこに引用されているのかと、倫理観を疑いました。

「私が手がけた911関連作品では……イタリア映画『ZERO』のほうがより映画としても質が高く(イタリア映画はカメラワークが美しい。」(きくちゆみさん)とのことですが、これがもっとも質の高い911関連作品だとしたら、惨憺たるものです。

「イタリア映画はカメラワークが美しい」とおっしゃいますが、カメラはワークらしいワークはしていません。

美しいというのは主観ですから、おっしゃるのは自由ですが、この映画はべつにイタリア映画の特色を出しているとも思えません。

時折挟まれる戯画的なタッチのアニメでは、なぜかアラブ系の人びとが頭にターバンを巻いていて、そうした類型的で非現実的な表現からは、文化的他者への侮蔑を感じました。

内容について疑問に思うのは、ロドリゲス証言に出てくる「両腕にやけどを負った人」や、「犯人」に名前を使われただけで生存している人びとをなぜ取材しないのか、ということです。

こうした911検証映画やテレビ番組を観るたびに、そう思います。

ZEROは不誠実な映画だという話を続けます。

「5mの穴」の件はとっくにわかっていたわけですが、ほかにもちょっと調べれば間違いとわかる話が、なんの注釈もなく流されました。 たとえば、飛行禁止空域P56やペンタゴンを守る地対空ミサイルの話など、少なくとも童子丸さんはご存知だったのではないでしょうか。これをなんの注釈もなく、そのまま映画として流したのも、極めて不誠実でしょう。 以下、その解説をします。


ZEROでは、「ペンタゴンは飛行禁止空域P56にあり、軍の識別信号を出さずにその空域に侵入した飛行機は即座に撃墜される」と複数の関係者へのインタビューとアニメで強調していました。しかし、もし本当にそんな規則になっているのだとしたら、頻繁に撃墜騒ぎが起きていてよさそうです。なにしろ、ペンタゴンはレーガン国際空港の近くなので、民間機が付近を飛び回っているのですから。

飛行禁止区域P56がどのあたりの空域かは、Donald Reagan National Air Portのサイト http://www.faa.gov/ats/dca/dcaweb/p56.htm に書かれています(パイロットに対して、空港への進入経路を示すためです)。図を見ればわかるように、P56はそれほど広くなく、ペンタゴンはP56に含まれません。


FAAのセキュリティ情報 http://www.faa.gov/news/fact_sheets/news_story.cfm?newsId=6297&print=go にはもっと詳しい情報があります。一部引用して、大意を訳しておきます

................................. Prohibited Area 56 (P-56)

P-56A & B are areas surrounding the White House and the vice president's residence.

The only aircraft that are allowed to fly within these prohibited areas are specially authorized flights that are in direct support of the U.S. Secret Service, the Office of the President, or one of several government agencies with missions that require air support within P-56. These prohibited areas have been in effect for about 50 years.

P-56A covers approximately the area west of the Lincoln Memorial (Rock Creek Park) to east of the Capitol (Stanton Square) and between Independence Ave. and K Street up to 18,000 feet.

P-56B covers a small circle of about 1 nautical mile (about 1.2 statute miles) surrounding the Naval Observatory on Massachusetts Ave. up to 18,000 feet. ................................. [飛行禁止空域P-56 P-56A&Bはホワイトハウスと副大統領官邸周辺のエリアで、特に許可された飛行機以外は飛行を許されない。この飛行禁止空域は50年間にわたって設定されてきた。 P-56Aはリンカン記念館(ロック・クリーク公園)の西、国会議事堂(スタントン・スクエア)の東で、Independence Av.とK streetのあいだの領域。P-56BはMassachusetts Ave.にいる海軍観測所を囲む1.2マイルの円領域。それぞれ、高度18,000フィートまで]

飛行禁止領域P56は小さな領域で、ペンタゴンが含まれてないことはこれで明らかです。P56で守られているのは大統領と副大統領の居住・執務場所で、ペンタゴンではありません。

...................................... As of May 12, 2005, there have been 2,211 security-related airspace violations in the Washington, D.C., area. This includes violations of the FRZ, P56, P40 (Camp David), and other violations that occurred before the ADIZ was put into effect. ...................................... [2005年5月12日時点で、ワシントンD.C.エリアへの空域侵犯が2,211件あった。これには、ADIZが発効する以前に行われたFRZ、P56、P40(キャンプ・デービッド)への空域侵犯が含まれる]

P56への空域侵犯は頻繁に起きていることがわかります。しかし、当然ですが、侵入したって撃墜なんかされないのです。

...................................... The FAA has the authority to take certificate (suspension or revocation of the pilots' certificate) or civil-penalty (monetary) actions against pilots who violate the Federal Aviation Regulations or Federal Aviation laws. Most of these security-related violations result in 30- to 90-day suspensions of the pilots' FAA certificates. Other agencies may pursue criminal actions if those are warranted. ..........................

[FAAは連邦飛行規制や連邦飛行法則に違反したパイロットに対してパイロット免許の停止や取り消しをする権限を持つ。セキュリティ違反は多くの場合、FAA証明書の30日から90日間の停止となる。また、他機関が刑事告発するかもしれない。]

P56にうっかりはいると、免停になるかもしれないし、運が悪いと刑事罰があるかもしれないということです。撃墜ではありません。免停です。


P56に侵入すると即座に地対空ミサイルで撃墜されるなどというZEROの主張はまったくの妄想で、大嘘であることはこれで明らかです。そもそも、地対空ミサイルはアニメでしか見せてもらえないわけです。アニメでしか見せられないのは、そんなものはなかったからなのですが。 この程度の事実、少なくとも童子丸さんはご存知だったのではないでしょうか。万が一、知らなかったのだとすれば、いくらなんでも調査不足です


こういう「自明な嘘」をなんの注釈もなしに観客に見せて、なんのフォローもしないというのは、やはり不誠実というべきでしょう。真に受けてしまったかたに対する責任はどうするのでしょうか。字幕やパンフレットで注釈する余地は充分にあったはずです。

もちろん、「即座に撃墜される」という発言を聞いて、「そんなこといったって、撃墜事件なんか起きてないじゃないか」と思える人たちにとっては、ZEROが嘘ばっかりの映画であることを再確認できるエピソードではあるのですけれども